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皆さんこんにちは!
アンバーマリブ株式会社の更新担当中西です。
さて今回は
~鉄骨建方における“ゼロ災害”~
鉄骨建方現場の最前線。
クレーンの吊り上げ、高所でのボルト締め、強風時の仮止め作業――
そこには常に「リスク」と「責任」が隣り合わせにあります。
今回は、鉄骨工事の安全対策と現場でのリアルな工夫を紹介します。
鉄骨の建方作業は、10m〜50mの高所が当たり前。
その中で体一つで鉄骨の上を歩き、ボルトを締める作業員の集中力は尋常ではありません。
墜落防止の基本は、以下の3つ。
・安全帯(フルハーネス)を必ず装着
・親綱・ライフラインを二重確保
・“一時的な足場”でも必ず確認
「一瞬の油断」が命取り。
だからこそ、現場では朝礼・KYミーティングを徹底し、
全員が“今日のリスク”を共有してから動き出します。
危険の多い工程は、主に次の3つです。
① クレーン吊り荷の下
→ 荷振れや接触事故の防止には「立ち入り禁止エリア」の設定が必須。
② ボルト仮止め時のバランス崩れ
→ 本締め前は構造体が不安定。二人一組で作業し、声を掛け合う。
③ 強風・雨天時の建方
→ 鉄骨は風を受けやすく、感電や滑落のリスクも高まる。
安全のために“作業を止める判断”をする勇気も、現場リーダーの重要な役割です。
鉄骨工事では、道具のメンテナンスも安全の一部。
・トルクレンチの校正
・ワイヤーの摩耗チェック
・ボルト・ナットの規格統一
また、溶接・切断機器は電源管理と漏電点検を日常化すること。
「昨日まで使えた」ではなく、「今日も安全に使える」ことの確認が大切です。
安全文化の根幹は、声をかけ合える職場づくりにあります。
「ちょっと危ないよ」
「今、入るよ!」
「工具落とした!」
小さな声かけが命を守る。
それを全員が意識していれば、現場の緊張感はほどよく保たれ、事故は確実に減ります。
鉄骨工事の安全は、“装備”ではなく“意識”で守るもの。
誰か一人が安全を怠れば、全員が危険にさらされます。
「自分と仲間の命を守る」──それが、鉄骨職人としての誇りです。
皆さんこんにちは!
アンバーマリブ株式会社の更新担当中西です。
さて今回は
~“ミリ単位”の精度~
建築の骨格をつくる「鉄骨工事」。
地上何十メートルという高所でも、鉄骨はわずか1mm単位の誤差も許されません。
ビル、倉庫、商業施設、学校、病院──どんな建物でも、構造の強さを決めるのは見えない精度です。
今回は、鉄骨工事の基本と、精度を守るための技術・チームワークについて掘り下げます🔍。
鉄骨工事とは、建物の骨組み(柱・梁・ブレースなど)を組み立てる作業。
設計図をもとに鉄骨を製作し、現場で「建方(たてかた)」と呼ばれる組立作業を行います。
建物が完成すれば、鉄骨は壁や天井に隠れて見えなくなります。
しかし、見えない部分こそが建物の安全性・耐久性を左右する要なのです。
鉄骨工事の3つの柱👇
1️⃣ 製作精度(工場段階)
2️⃣ 組立精度(現場建方)
3️⃣ 品質保証(検査・記録)
この3つのどれが欠けても、建物全体の信頼性は保てません。
鉄骨工事では、許容誤差±3mm~5mmが一般的。
例えば、10mの柱で3mmズレても、上階にいくほど誤差が積み上がります。
そのため、製作段階から“先読みの補正”を行い、溶接・熱変形・運搬中の歪みまで考慮します。
溶接で加熱された鉄は膨張し、冷えると収縮します。
職人は、その「戻り」を見越して溶接角度を微調整。
この感覚は図面では表せない、まさに“人間の技”です。
現場での建方は、重機・クレーン・溶接・ボルト締め・測量のチームプレイ。
一人が遅れれば全体の工程が止まるため、「声かけ」と「確認」が命。
・「吊り荷入ります!」
・「ピンセットOK!」
・「本締め確認!」
この短い掛け声が、事故を防ぎ、作業効率を高める現場のリズムを生み出します。
無線だけでなく、目線の合図や手信号も重要。
鉄骨工事の品質は、工場と現場の連携で決まります。
現場では「寸法が合わない」「柱脚が入らない」などの課題が出ることがあります。
しかし、その多くは事前の製作段階での情報共有不足が原因です。
鉄骨製作図(ファブ図)を共有し、
・搬入経路
・ボルト種別
・仮ボルトの本数
・組立順序
を事前確認することが、ミスの削減につながります。
鉄骨工事は、構造の“背骨”をつくる仕事。
図面・計算・技術・経験──すべてが融合して初めて、安全な建物が立ち上がります。
見えない場所にこそ、職人の技が宿る。
それが、鉄骨工事の魅力であり、誇りです。