皆さんこんにちは!
アンバーマリブ株式会社の更新担当中西です。
さて今回は
~組み方~
ということで、鉄骨建方工事の基本的な流れ、組み方のポイント、安全対策、最新技術の活用について詳しく解説します♪
鉄骨建方工事は、建築物の骨組みを形成する重要な工程です。鉄骨の組み方には、安全性・精度・作業効率のすべてを考慮した施工計画が求められます。
1. 鉄骨建方工事とは?
鉄骨建方工事とは、建物の鉄骨フレームを組み立てる作業を指します。クレーンを使用して鉄骨を吊り上げ、ボルトや溶接で接合しながら建物の骨格を形成していきます。
この工程は、建物の強度や精度に直接影響するため、適切な手順と技術が求められます。
2. 鉄骨の組み方(施工手順)
鉄骨建方の基本的な流れは、以下のようになります。
(1) 事前準備
建方作業の前に、以下の準備を行います。
- 基礎工事の完了確認:アンカーボルトの位置・精度の確認
- 鉄骨部材の搬入・仮置き:作業しやすい配置を考えながら整頓
- 作業手順の確認:クレーン配置や組立順序を決定
(2) 柱の建方
- 最初に主要な柱を立てる
- クレーンで吊り上げ、仮固定
- 垂直・水平の確認(トータルステーション・レベル測定)
- 仮ボルトで固定(本締めは後工程で行う)
(3) 梁の架設
- クレーンで梁を吊り上げる
- 柱との接合部を仮固定(ボルト仮締め)
- 水平精度を確認しながら順次組み立てる
(4) ブレースの設置
ブレースは鉄骨構造の耐震性や安定性を確保するための補強材です。
- Xブレース・Kブレース・Vブレースなどの設置
- 溶接またはボルト固定を実施
- 構造の剛性を確保
(5) 本締め作業(最終固定)
- ボルトの本締め(トルク管理)
- 溶接箇所の施工(必要な場合)
- 接合部の確認と補修
(6) 最終チェック
- 柱・梁の精度確認(レーザー測定など)
- ボルト締め忘れのチェック
- 安全対策の見直し
3. 鉄骨組み方のポイント(精度向上と効率化)
(1) クレーンの適切な配置
クレーンの位置が悪いと作業効率が低下します。
- 鉄骨搬入ルートを考慮した配置
- 作業半径と吊り上げ高さの確保
- 旋回スペースを確保し、スムーズな動線を作る
(2) 仮締めと本締めのバランス
- 全体の組み立て後に本締めを行うことで、歪みを防ぐ
- トルクレンチを使用し、適正トルクで締め付ける
(3) 高所作業の安全確保
- 足場・安全帯の使用(フルハーネス型が推奨)
- 風速のチェック(強風時の作業中止)
- 落下防止ネット・工具の落下防止措置
(4) レーザー測定器による精度管理
- トータルステーション(TS)を活用し、位置ズレを防ぐ
- デジタル水平器で微調整を行う
4. 鉄骨建方における安全対策
鉄骨建方工事は高所作業が多く、事故リスクが高いため、安全対策が不可欠です。
| リスク |
対策 |
| 高所作業の転落 |
フルハーネス安全帯の使用、足場の設置 |
| クレーン作業時の事故 |
合図者の配置、無線での連携 |
| ボルト締結不良 |
目視確認+トルクレンチによる管理 |
| 強風による鉄骨の揺れ |
風速5m/s以上で作業を一時停止 |
また、朝礼やKY(危険予知)活動を毎日実施し、作業員全員でリスクを共有することが重要です。
5. 最新技術を活用した鉄骨建方の効率化
近年、鉄骨建方工事ではデジタル技術の活用が進んでいます。
(1) BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)
- 施工前に3Dモデルでシミュレーションし、組み立て順序を最適化
- 干渉チェックを行い、施工時のトラブルを防ぐ
(2) 自動ボルト締め機の活用
- 締め忘れ防止・トルク管理の自動化
- 作業スピード向上と品質確保
(3) ドローンによる施工管理
- 高所の鉄骨状態をドローンで点検
- 作業進捗をリアルタイムで把握
6. まとめ:安全・効率的な鉄骨建方を実現するために
鉄骨建方工事では、正確な施工計画、安全対策、効率的な作業が求められます。
✔ 重要ポイントのまとめ
✅ クレーン配置・作業順序を計画的に決定する
✅ 仮締め・本締めの適切なタイミングを守る
✅ 最新技術(BIM、レーザー測定、ドローン)を活用する
✅ 高所作業の安全管理を徹底する
これらを意識することで、鉄骨建方工事の品質向上と安全確保につながります。今後も技術革新を取り入れながら、安全で効率的な施工を目指しましょう